ものづくり補助金は2026年どうなる?制度継続の可能性と審査傾向から読み解く最新予測

ものづくり補助金は、2026年以降も何らかの形で継続すると考えています。

しかし、近年は審査基準や制度の流れが変化しており、「今後どうなるのか?」「2026年も申請できるのか?」と不安を感じている方も多いはずです。

とくに19次公募では審査の傾向が変わり、設備投資の目的や効果の明確さがこれまで以上に求められる結果となりました。

本記事では、2026年の制度の方向性を国の政策動向や近年の公募結果から整理しました。

これから申請を検討している企業が「今なにを準備すべきか」もまとめています。

記事公開時点で、23次公募以降については発表されていません。

※参照元:スケジュール(ものづくり補助金総合サイト)

この記事を読めばわかること
  • 2026年の制度見通しの要点
  • 審査基準の変化と注意点
  • 2026年のスケジュール予測
  • 申請までに準備すべき内容

本記事を監修する専門家

池上 翔大
補助金申請支援を行う会社で補助金事業部統括マネージャーを勤める。
年間100件以上の事業者に対し、補助金の採択へ導いている。

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目次

ものづくり補助金は2026年どうなる?国の政策動向から読み解く方向性

2026年のものづくり補助金は、継続の可能性が高いと考えていますが、制度の詳細は毎年の政策判断により変動します。

そのため、確定的な表現ではなく、政府の中小企業政策の流れから方向性として妥当な範囲で読み解くことが重要です。

中小企業庁は、生産性向上・DX化・省力化投資を継続的に重点テーマとして掲げています。

※参照元:2025年度版 中小企業施設利用ガイドブック

この流れを踏まえると、ものづくり補助金も2026年に一定の形で実施される可能性が高いと判断できます。

継続の可能性の根拠を「中小企業政策の長期方針」から読み取る

中小企業庁の政策方針では、生産性向上・DX推進・省力化投資を今後も重点領域とすることが示されており、ものづくり補助金が支援する方向性と一致しています。

「ものづくり補助金」も名称を変えながら10年以上継続

平成 24 年度 (2012) 補正予算から始まった「ものづくり・商業・サービス補助金」は、平成 25 年
度 (2013) から 28 年度 (2016) と同事業の支援対象の拡充と支援内容の充実により、中小企業・小規
模事業者の試作品開発や設備投資や生産革新に加え、革新的サービスなどを促進するための支援制度である。

※引用元:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 グッド・プラクティス集

制度の目的が国の長期政策と合致するため、2026年の実施も妥当性が高いといえます。

ただし、あくまで政策方針に基づく方向性であり、制度内容や公募回数は例年どおり年度予算の決定後に確定します。

2026年のスケジュールと制度の変化予測(実際のデータを元に整理)

2026年の公募スケジュールは現時点で未確定ですが、17〜20次の公募データを基にすると「例年の流れ」は読み解けます。

公募回数は年間2〜3回、補正予算が組まれる場合は年末〜年度末に発表される傾向。

また、制度名称や型の変更が行われる可能性はありますが、例年どおり生産性向上支援の文脈で継続する可能性が高いと考えられます。

いつまで申請できるのか?(過去公募から予測)

公募公募開始申請開始申請締切
17R5/12/27R6/2/13R6/3/1
18R6/1/31R6/3/11R6/3/27
19R7/2/14R7/4/11R7/4/25
20R7/4/25R7/7/1R7/7/25
21R7/7/25R7/10/3R7/10/24
22R7/10/24R7/12/26R8/1/30
※参照元:スケジュール(ものづくり補助金総合サイト)

2026年も継続となった場合は、これまで同様に複数回の公募が行われると考えられますが、補正予算の状況により回数が変動する可能性があります。

したがって、「〇月まで申請できる」と断定するのではなく、例年のスケジュール感をもとに準備しておくことが重要です。

年度ごとに制度の発表時期が異なるため、早めに情報収集しておくと安心です。

予算規模の推移と2026年の想定

令和2〜6年度の予算推移を確認すると、コロナ禍では大幅な予算増が行われましたが、近年は平準化しつつあります。

※参照元:令和6年度 中小企業施策(中小企業庁)

また、「省力化投資補助金」「成長加速化補助金」など、テーマ特化型の補助金が新設されており、設備投資全体を複数制度で支える形に移行しています。

この役割分担により、ものづくり補助金の位置づけは基盤的な設備投資支援として続く見込みが高いといえます。

2025年公募の傾向から読み取る「今後の審査基準」

19次公募では、

  • 本年度よりものづくり補助金は「新サービス」の提案を重視
  • 採択されやすい導入機器も上記トレンドに準拠

といった傾向が弊社採択事例では読み取れました。

この傾向は、今後の公募でも重要度が高いとみられます。

単に設備を導入するだけでは不十分で、「なぜその設備なのか」「どの課題をどう解決するのか」「その投資がどのように生産性向上につながるのか」を、事業計画の中で筋道立てて示す必要があります。

こうした設備選定の必然性や効果の因果関係を記述する視点は、今後の公募でも評価の中心になるとみられ、2026年の申請でも避けて通れない重要要素となるでしょう。

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2026年の申請に向けて、いまできる準備

2026年もものづくり補助金が継続されるかは、現時点では不明です。

ただし、2026年の申請に備えるのであれば、まず設備投資の目的と効果を整理し、数値根拠を含めて説明できる状態にすることが重要です。

19次の審査傾向を見ると、課題→対策→効果のストーリーを論理的につくり込むことが採択率に直結します。

さらに、事業計画の型を早めに作り、必要な資料やデータを揃えておくと、制度変更があっても柔軟に対応できます。

任意加点項目の準備や支援会社の比較・選定も早期に進めることで、スケジュールや予算に余裕を持って申請準備が進められるようになります。

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この記事を書いた人

補助金申請支援を専門とする会社にて勤務。
ものづくり補助金や事業再構築補助金において、交付申請・実績報告・事業化状況報告など、採択後の手続きを中心に多数の企業支援を担当。

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